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伊勢原 社会

公開日:2023.11.24

関係者が殉職警察官偲ぶ
鵜川医院前で慰霊祭

  • 慰霊碑に手を合わせる小下署長

 市内上粕屋の旅籠屋「紙屋」で、1877(明治10)年11月19日に殉職した祝井盛武巡査の慰霊祭が、事件現場跡地の祝井巡査慰霊碑で11月16日に行われた(鵜川医院前)。

 この日は伊勢原警察署の小下光一署長をはじめ、同署の若手署員、伊勢原地区警察官友の会、警親会伊勢原支部、伊勢原警察署協議会などの関係団体が参列。29歳の若さで殉職した祝井巡査を偲んだ。

 小下署長は若手署員にに対し「市民を身を賭して守らなければいけない場面がくるかもしれない。そのためにも日頃から鍛錬、精進してほしい。そして今日のことを忘れず、警察官の誇りと使命を実感するように」と訓示した。

事件の概要は

 上粕屋村の旅籠屋に男が訪れ、主人に長女を差し出すように脅した。通報を受けた祝井巡査らが現場に駆け付けると犯人が隠し持っていた日本刀を振りかざした。隙をみて祝井巡査が懐に飛び込むも日本刀で左胸を突かれてしまう。巡査は重傷を負いながら犯人に体当たりしたものの、隠し持っていた脇差で切りつけられて力尽きてしまったという。

 鵜川家は旅籠屋の主人の末裔で、事件以来、祝井巡査を命の恩人として140年に渡って代々供養を続けている。

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