伊勢原 文化
公開日:2023.12.01
成瀬中学で演奏会
被爆ピアノで平和に祈りを
78年前の8月6日、原爆が投下された広島で焼失を免れた「被爆ピアノ」による演奏会が11月20日、成瀬中学校(北村雅彦校長)で開かれた。伊勢原ひかりライオンズクラブ(大山学会長)などの支援でピアノを所有する調律師の矢川光則さんを招き、実現した。
冒頭であいさつに立った北村校長は青と黒に塗った紙を用意し「平和な状態と悲惨な状態はこの紙のように表裏一体であり、平和を維持する大切な気持ちを忘れた瞬間に闇のような世界になる。平和と危険が常に隣合わせだということを感じてほしい」と話した、
自前のトラックに被爆ピアノを積んで全国を巡り、平和の種をまき続けている矢川さん。16年ほど前にもとの持ち主からピアノを譲り受けた経緯について語り「持ち主の方が号泣されてとても辛かったが、今では平和のピアノとして大きな役割を果たしてくれている」と述べた。
当日は古川貴子さん、渡辺俊爾さんがピアノを、能條考世さんがバイオリンを演奏。ベートーベン作曲ピアノソナタ第26番「告別」、サン・サーンス作曲「祈り」に生徒たちは真剣な表情で聴き入っていた。
被爆ピアノの演奏会は成瀬小学校や伊勢原シティプラザなどでも行われた。
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