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公開日:2025.12.19

「次世代交通拠点」高津区に
官民協業 実証実験始まる

  • デジタルサイネージやシェアサイクルと共に、実証実験の関係者ら

 高津区にある橘公園で11月25日から、バスやシェアサイクルなどのさまざまな移動手段が集まる次世代交通拠点「モビリティステーション」の社会実証実験が始まった。川崎市と(株)アットヨコハマ(横浜市)の協業。同社では「誰もが快適に利用できる身近な交通環境の強化を目指す」としている。

 この取組みは、橘公園の一画を暫定的に活用したもの。モビリティ(移動手段)ステーションをもじり「モビステ川崎・橘公園」と名付けた。

 施設に配置される移動サービスは、市バス、カーシェア、電動シェアサイクル、電動キックボード、オンデマンド(予約乗り合い)バス、歩道を走行できる歩行領域モビリティの6種。これだけの移動手段が集まるのは日本初という。

 運転手不足による路線バスの減便や廃止などによる交通環境の変化に対し、利便性を維持することが目的。多種の移動手段を提供し、この施設を接続点に、バスから電動シェアサイクルなどに乗り換えることができたりと、多様なニーズに対応する仕組みとなっている。加えて同施設活用促進と地域活性を兼ねて目的地となるよう、イベント開催ができるスペースや移動スーパーの誘致、デジタルサイネージを使った地域情報発信の機能も持たせた。

 同社の磯江諒亮さんは、屋外ストーブやWi─Fiなどで憩いの空間としての機能を高めていくことに触れ「EV車などで給電ができたりと災害時の拠点にもしていきたい」と話した。

 実証実験は2026年2月28日まで。利用頻度や人数、年齢などの地域ニーズを把握、本実施に向けた検討材料とする。

 12月3日には会見が同公園で開かれた。川崎市まちづくり局交通政策室塚田雄也室長は、川崎区藤崎の施設では10月から似た形で実験が進められていると紹介。同施設では800人が利用し、そのうち小学生が8割だったと「想定外」の結果であると述べ、この取り組みの可能性の広がりに期待感を示した。

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