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綾瀬の”スーパーボランティア” 上土棚南在住 角田久夫さん

社会

掲載号:2018年9月7日号

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災害時には愛車のヴェルファイアに資材を積み、現地にかけつけている角田さん
災害時には愛車のヴェルファイアに資材を積み、現地にかけつけている角田さん

綾瀬が災害時の拠点になる可能性提起

 山口県周防大島町で行方不明の2歳児を発見した「スーパーボランティア」こと尾畠春夫さんのように、愛車1台で被災地に赴き地道な活動を行うボランティアが綾瀬にもいる。上土棚南在住の角田久夫さん(67)は、東日本大震災でのボランティア活動を機に会社をたたみ、昨今頻発する水害等自然災害の復旧作業に奔走している。

 角田さんが初めてボランティアに参加したのは、2011年に発生した東日本大震災の時。被災した友人の実家に差し入れするため要望があった野菜を車いっぱい詰み、現地を訪れたのがきっかっけだった。

 被災から1カ月。何とか車が通れるまでになったが、デコボコでセンターラインのズレた東北道。そして山道から海岸線に降りた途端目に入る道の両側をふさぐ瓦礫の山。「なんだ、これ…」。その光景に言葉を失い、「何か手助けしなければ」という使命感のような感情が湧きあがってきたという。

 医薬品会社の技術者として機械の設置や設計を行っていた角田さんはこの頃、独立し自身の会社を営んでいたが合間を見ては車で仙台に向かい、1年ほど瓦礫撤去を手伝った。

 その後、活動場所を福島に移し、常円寺の住職が通学路など子どもたちの安全のために始めたという放射線の除染を手伝った。校庭や大通りなど主要な場所の除染は優先して行われていたが、細かい道などはまだ手が回っていなかった頃。寺の周辺から始めた取り組みは徐々に広がり、1年もすると自治会と共同での一斉作業を行うまでになったという。

 この頃、仕事とボランティアの両立に限界を感じ、ボランティアに専念するため会社をたたむことを決意した角田さん。その後は愛車にチェーンソーや丸鋸、テント、寝袋など本格的な道具を積み東奔西走。3年前の鬼怒川の氾濫や、2年前の熊本地震、昨年の北九州北部豪雨に赴き、今年もつい先日、岡山県倉敷市に行っている。長年の経験から最近ではほぼ現場リーダーを任され、時には後進の育成にも力を入れる。

 活動の中で感じるのは、自治体による対応の差。中には自分たちで限界を決め、受け入れを断るというケースもあるという。こういった経験から自分もより知識を付け発言できるようにしようと防災士の資格を取得。また、今年から「あやせ災害ボランティアネットワーク」に所属し、これまでの知識や経験を地元のために役立てる活動も始めている。

 「綾瀬は海がある隣の藤沢に県道1本で行くことができ、自衛隊の厚木基地もある。東名のインターも開通を控え物流拠点も多いことから、災害時の人や物資の流入拠点になる可能性が高い。それを考慮した備えは必要になると思うので、自分の知識や経験が少しでも役に立てば」と真剣な眼差しで語った。

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