田んぼの保全に関心を持ってもらおうと、めだかサポーターの会らが10月23日、地域住民などを招き小田原市桑原の田んぼで「みんなで稲刈り大作戦」を実施した。メダカの住処を守るための取り組みで、約150人が参加した。
市によると、桑原は絶滅危惧種に指定されている野生のメダカを県内で唯一見られる地域。メダカの生息に欠かせない田んぼは、後継者不足などの要因で減少しているが、同エリアの農家は休耕田を復活させるなどして、生育環境の保全に取り組んできた。ただ、現在同エリアでは工業団地整備の計画が推進されており、生育環境の消滅が懸念されている。同会の村田幸一さんは「毎年機械で収穫しているが、今回は特別に稲刈りを体験してもらった。収穫した米は、井上酒造(株)(大井町)で日本酒になる。このような保全活動を知ってもらえたら」と話した。
今回のイベントは、今年度神奈川県で唯一「SAVE JAPANプロジェクト」に選定されたプロジェクトの一環で、来年6月には田植えも行う予定。また、草取り専用の機械を購入して、稲作の負担軽減に役立てていくという。