保土ケ谷区版 掲載号:2017年5月4日号

中学生硬式野球保土ケ谷リトルシニア

「地域密着型」で20年 スポーツ

関係者やOB160人集め式典

160人を超える来場者を前に20年を振り返り感謝を述べる中島監督
160人を超える来場者を前に20年を振り返り感謝を述べる中島監督
 中学生硬式野球チーム「保土ケ谷リトルシニア」(高橋栄一郎会長・中島慎司監督=人物風土記で紹介)の球団創立20周年を記念した式典が、4月末に天王町のモンテファーレで開かれ、関係者やチームOBら約160人が出席し節目を祝った。式典の中でチーム創設当初から監督としてチームをけん引する中島氏は「多くの方に支えられた20年だった。感謝しかない。これからも『地域密着のチームづくり』と『人間的成長なくして技術的進歩なし』という方針に沿って、頑張っていきたい」と話した。

 中学生硬式野球チームが横浜市内18区で唯一存在していなかった保土ケ谷にチームを立ち上げようと、中島氏が高校時代の同級生と2人で1997年に創立した同チームはこれまでに200人を超える選手を輩出してきた。

 球団創設当初以来のこだわりは「地域密着型のチーム作り」。地元以外の子どもたちも参加するチームが多い中学硬式野球界にあって、区内の少年野球チーム出身の子どもたちを中心にチームを構成している。現在、チームに所属する3年生は全員、区内の少年野球チーム出身だ。

 この日の式典であいさつに立った中島氏は「バットもボールもヘルメットもない中でのスタートだった。出身高校や大学で頭を下げ、使い古しの用具を譲ってもらった。体験会には23人が集まってくれた。本当にありがたい思いだった」と20年前の春を懐古した。

1期生が高校の野球部で監督に

 チームの1期生もこの日、会場に駆け付けた。30歳を超え家庭を持つメンバーも多く、「家庭がありながら指導してくれたことは本当に大変だったと思う。細かいことに厳しい監督だったが、それが今に役立っている」と声をそろえた。

 初めての公式戦、1年生だけで3年生主体のチームに挑んだ試合。この試合に勝利し、人目をはばからず涙を流す中島氏の姿が強烈に印象に残っているという。

 その中の1人、窪田章平さん(32)は現在、横浜栄高校野球部の監督を務める。「時代が違うので全く同じことはできない」としながらも、月に一度は中島氏のもとを訪れる。「原点に返れる場所。あえて相談をすることはないが、指導者という立場で何か吸収できれば」と話す。

手づくりのグラウンド

 創設当初、チームには拠点となるグラウンドはなかった。星川の少年野球場や高校のグラウンドを借りながら、週末には遠征に出かけた。

 「地域密着」へのこだわりもあり、区内に拠点を探し求めた。くぬぎ台の林の中にある土地の地権者に思いを伝えたのは10年前。当時は諸事情で思いは通じなかったが、4年前、この申し出を4人の地権者が受諾。保護者や選手が半年かけて整備し、念願のホームグラウンドが完成した。

 地権者の1人、島崎伸男さんは「中島さんの志に打たれた。熱心でグラウンドが出来て以来、チームの子どもたちは地域の清掃をしてくれたり、グラウンド脇の暗かった通りを歩く人の姿も増えた。卒団生の活躍も気になるし、チームは地域にとっては欠かせない存在」と話す。

保土ケ谷っ子だけで全国大会出場めざす

 「今年の3年生9人はみんな保土ケ谷っ子。このチームで全国大会に初出場したいんです」。この日の式典の中で関係者にあいさつに回る中島氏は度々、そう話した。大会は5月中旬から始まる。

山林を整備し完成したくぬぎ台のグラウンド
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