保育に関する相談を受け付ける「保育コンシェルジュ」 中島 礼子さん 泉区在住 41歳
焦らず、正解の筋道てらす
○…「幼稚園と保育園の違いは?」「保育園の申し込み手続きは?」そんな保育に関する相談を受ける”保育コンシェルジュ”。今年度から横浜市が始めた事業で、彼女が旭区に着任して早半年が経った。感想を問うと、第一声は「難しい」と苦笑い。手探りの状態ではあるが、保護者の不安を少しでも解消したいと、一人ひとり丁寧に対応する。
○…コンシェルジュの仕事は「正解を断定するものではなく、正解への筋道を立ててあげること」という。相談者によって求めるものは異なり、答えも変わってくる。そのため、蓄える情報量も膨大だ。区内の保育施設に足を運び、風土や保育士、遊具をチェックするなど情報収集にも余念がない。「どの選択にもメリット、デメリットはあります。正解は教えてあげられないけど、不安が解消されるのであれば、気が済むまで話していってほしい」
○…もともと横浜市の社会福祉職の職員として働いており、職務内容を生かし社会福祉士の資格を取得。当時は保育の細かいところまでは手に回らなかったこともあり、再チャレンジの意味も込めて、今回の市の事業に応募した。保育に真正面から携わることで、改めて保護者が抱える不安を感じ取れた。「待機児童や将来の経済不安。こんな世の中じゃ不安になるけど、焦っても仕方がない。能天気かもしれないけど、『今、元気だから大丈夫だよ』って考えるようにしています」。ゆったりした雰囲気ながら、どこか力強い。
○…「保育は奥深い」と日々思う。保育は男女の仕事のあり方や労働環境、まちづくりなど社会のあらゆる問題に関わってくる。「『こうしたい』って思う人がたくさんいれば、きっと世の中の状況って変わると思うんです。保育の問題は子どもがいる人だけじゃなく、いろんな人に知ってもらいたい」。良い意味で、楽観的でマイペース。悩んでいるときこそ、そういう人を求めるのかもしれない。
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