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旭区・瀬谷区 コラム

公開日:2025.11.20

ナンテン文:山村卓也(瀬谷環境ネット)写真:中村多加夫(同)
瀬谷の生き物だより 190

 瀬谷区内には広いお屋敷が多い。「難を転ずる」という縁起をかつぎ、庭には良くナンテンが植えてある。魔除けや火伏せの為に玄関や鬼門(北東)に植えると良いようだ。

 ナンテンは平安時代に中国から渡来し、毎年一節ずつ伸びるため、中国名は「南天竹」という。

 メギ科ナンテン属で、1属1種の常緑低木である。常緑であるが、条件により美しく紅葉もする。とても丈夫で地際から束生しやすく、幹は太くならない。幹が太く真っ直ぐなナンテンがあれば、非常に値打ちのある物となる。

 3回羽状複葉の葉は防腐作用があるため、昔からお赤飯に添えられている。6、7月に円錐形に一斉に咲く白い花は、清楚でとても美しい。

 「南天のど飴」として有名な赤い実は、11月頃から目立つようになる。ヒヨドリ、キジバト、ムクドリ、メジロや、冬鳥のツグミが食べに来る。鳥の体内で発芽抑制物質が除かれたタネは、思わぬ場所から発芽する。それ故タネをよく洗ってから小鉢に蒔けば、小品盆栽としてナンテンを一年中楽しむ事ができるであろう。

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