隣接する港南区で先月28日に発生した小学1年生男児が死亡した交通事故を受け、栄警察署(川名愛司署長)でも防止に向けた対策に取り組んでいる。事故を起こした運転手は87歳と高齢だったこともあり、高齢ドライバーへの注意喚起などに注力している。
同署では今回の事故が起きた翌週の10月31日から11月4日にかけて、区内の小学校周辺で登校時の見守りを強化。「栄区でも同様の事故がいつ起こってもおかしくはない」と同署の担当者は強調し、児童らの安全確保に努めた。
栄区は横浜市内で最も高齢化率が高く、同署によると65歳以上の運転免許証保有者数は17660人(今年10月末時点)。免許証保有者全体に占める割合は23・5%と市内平均の16・7%を大きく上回り、神奈川県下でも8番目の高さとなっている。
本人確認やサービスも
高齢ドライバーが多い状況を踏まえ、同署は運転免許証の自主返納制度の利用を呼びかけている。
同制度は加齢に伴う身体機能や認知機能の低下によって運転に不安を感じている人などを対象に、自主的に免許証を返納してもらうもの。返納すると運転経歴証明書が交付され、金融機関等における本人確認書類として利用できるほか百貨店やスーパー、ホテル、飲食店といった協賛企業等で割引などのサービスを受けることができる。
今年、区内における同制度の利用は395件(同10月末時点)。前年比9件増加となっており、今後も積極的に同制度の周知に努めていくという。
現状で区内の協賛企業等は少ないが、同署では企業等への協力も呼びかけていく方針だ。担当者は「身分証明にもなるので、運転に不安を感じている人などはぜひ利用してほしい」と強く訴えている。
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