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金沢区・磯子区

公開日:2014.02.06

「しらみの悩み救いたい」
理容師が”偏見”訴え

  • すきぐしでチェックする

 人の頭に寄生する「頭しらみ」。清潔な頭皮にも存在する吸血昆虫だ。頭と頭をくっつけたり、同じ寝具を使ったりしなければ簡単にうつることはないが、いまだに間違ったイメージを持つ人も多い。

 「不潔にしているから感染するという訳ではない」と訴えるのは「ヘアサロンエア」(能見台)を営む理容師・鈴木誠一さん。しらみのチェックや家庭での対策など、相談に応じている。

 昨年9月、散髪にきた山本有子さん親子4人の頭にしらみを見つけたことが、しらみ相談を始めたきっかけ。「毎日髪を洗っていたのに驚いた」と山本さん。薬局に駆除用のシャンプーがあると伝えて帰したが、鈴木さんはすぐに後悔したという。そして、すきぐしや専用シャンプーなどの道具を揃え、呼び戻した。「他のお客さんもいるのに良いのかなと思ったが、プロに見てもらえるのはありがたい」と山本さんは話す。

 同業者からは呆れられると言うが「むしろ僕らが伝えていかなければ。しらみで悩む人は多い。仲間に発信して全国に広めたい」と熱を込めた。

「しらみの知識持って」

 頭しらみは幼い子どもの間でも感染が多い。保育園の園長会議でも議題に挙がることがあるという。「間違った印象を与えないよう話があった」と話すのはマナ保育園(能見台)の加藤誠園長。同園では毎月の便りや掲示、発生したクラスの連絡帳に手紙を入れるなど保護者に理解を求めてきた。「誰にも起こり得る。敏感になる人もいるが、大半が理解している」と話す。

 発生した場合は2週間かけて布団を乾燥処理し、知識を持った保育士が対応するなどしているという。「中には隔離する園があると聞いた。差別を失くしていければ」と鈴木さんは訴える。

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