神奈川県人口統計調査の結果が1月30日に発表され、金沢区の昨年1年間の人口減少数が1216人であることがわかった。1000人を超えるのは5年連続で、若い世代を中心に転出超過が目立っている。
区の人口は07年の21万2423人をピークに減少を続けている。11年以降1000人以上が減少しており、2015年1月1日現在の人口は20万3237人と推計される。
若年層が東京転出
総務省が2月5日に発表した「住民基本台帳人口移動報告」によると、転出者数から転入者数を引いた「転出超過数」は836人。県内では横須賀市の899人減に次いで大きかった。
年齢別に見ると、30〜50代がそれぞれ100人程度の転出超過。20代の転出超過の割合が突出して大きく、520人減だった。
全国的に若年層が、進学や就職などを理由に東京圏へと集中する傾向がみられる。金沢区も同様で「東京都への転出が多いデータが出ている」(区統計選挙係)という。
また富岡西にある不動産会社の経営者は、若い世代が区内の不動産に手を出しにくくなっている傾向を指摘。「(金沢区は)元々建売り住宅が多い地区。売られる土地は区画が広く価格が高いことも一因ではないか」と話す。
「人口減対応のモデルに」
転出超過数が目立つものの、区政推進課の小川久美子課長は「金沢区へと移り住んでくる人がいることも事実」と話す。若者がより地域に溶け込みやすい環境を作るために、子育て環境の整備などを進めていきたい考えだ。
さらに若年層の流出に備え、「高齢者が健康に暮らし続けるための施策も必要」と強調。ロコモ予防の啓発や、健康ウォーキングなどを推進していく。
将来的に横浜市全体で人口減少が起こる推計がある。小川課長は「特効薬はないが、減少傾向が先に始まっている金沢区が対応のモデルとなるよう、努力していきたい」と話した。
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