土木遺産認定記念のパネル展と講演会を開催する、掘割川魅力づくり実行委員会委員長 安室 昌治さん 中浜町在住 78歳
育ててくれた川への恩返し
○…昨年11月に土木学会から「土木遺産」に認定された掘割川。それを記念したパネル展と講演会を1月22日から開催する、掘割川魅力づくり実行委員会の委員長を務める。「流域の美化活動や歴史紹介などを続けてきた私たちにとって、認定を受けたのは大変名誉なこと。これを励みに、今回のイベントを成功させ、皆さんに掘割川のことをより広く知っていただけたら」と、意気込みを語る。
○…明治初期に作られ、石積護岸など当時の面影が残る掘割川の環境を守り、親しんでもらおうと平成17年に設立された委員会。「小さいころから泳いだりハゼ釣りしたり、とにかく掘割川は遊び場でした。育ててくれた川に何かしら恩返しができれば」と、発足メンバーに名を連ねた。昨年6月、初代会長の退任を受け、その職を引き継いだ。
○…八幡橋のほとりで郵便局を営む家に生まれた。進学した横浜中学校・高校では、書道部とバスケ部に所属し、文武両道に励む。卒業後、国家試験に合格し、郵便局職員の道へ。「6人兄弟の長男で、小さいころから早く社会に出て、親を助けなくてはと思っていました」。配属されたのは、戦後間もない羽田空港分局。「外国とのやり取りが珍しかった当時、残った海外の機内食を貰ったり、来日した指揮者のカラヤンを近くで見られたり、人とは違った経験ができました」と、楽しそうに振り返る。その後、実家の中浜郵便局勤務となり、父親の引退を受け局長に就任。定年まで約30年間、勤め上げた。
○…現在は委員長職のほか、地元自治会長や滝頭八幡神社の宮総代代表などを務める。囲碁やクラシック鑑賞、仏像巡りなど多彩な趣味を持つが、「しばらくは脇に置いておくしかないですね」と肩をすくめる。座右の銘は”一期一会”。「なるべく多くの人に会って、何か1つでも吸収していければ」。柔らかな物腰と日々学習の姿勢で、地域活動に取り組んでいく。
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