田中の岩崎学園附属磯子幼稚園(小泉千恵子園長)で7月15日、同園と磯子警察署(山本裕行署長)合同による無差別殺傷事件を想定した初動対応訓練が行われた。
当日は、保護者を装った男が園内に侵入したという想定で訓練がスタートした。警察官演じる侵入者は園玄関の窓口で、「園長出せ」と大声を上げ、対応した女性職員と押し問答。男が刃物を手に強引に園舎内に入ろうとすると、駆けつけた教職員がさすまたや椅子を使い、けん制しながら、男を玄関外へ。そこに通報を受けた磯子署の警察官たちが駆けつけ、盾を手に暴れる男を取り囲んで取り押さえ、パトカーで連行していった。
園内には怒号が飛び交い、その様子はまるで実戦さながら。教職員たちも警察官たちも真剣な表情で訓練に臨んでいた。
さすまたを手に、最初に男と対峙した職員の畠山孝弘さんは「訓練と分かっていたから体が動いたが、実際の場面になったときどう対応したらよいのか考えさせられた。どれだけ冷静になれるかが大切だと感じた」と、訓練の様子を振り返った。また、山本署長は「日頃から警察との連携を密にして、防犯シミュレーションと訓練を繰り返してほしいと」と総括した。
今回の訓練は、幼稚園から警察に要請があり、実現した。同園では、警察官OBを園の防犯担当者とし採用するなど、園児の安全保護に取り組んでいるという。磯子署では「幼稚園でこのような警察と合同の防犯訓練が行われるのは、区内ではこれが初めてのケース」と話した。
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