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磯子区版 公開:2012年12月6日 エリアトップへ

根岸榊神輿が市文化財に 東漸寺詩板とともに

文化

公開:2012年12月6日

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根岸榊神輿(上)と東漸寺詩板(左板、右板)
根岸榊神輿(上)と東漸寺詩板(左板、右板)

 横浜市は11月22日、「根岸の榊神輿」と「東漸寺詩板」を市文化財に指定した。それぞれ無形民俗文化財と、有形文化財の芸術工芸品・歴史資料となる。

 今回、指定を受けた根岸の榊神輿は、西町の根岸八幡神社での例祭に際し、中区根岸町で3年に一度行われている。

 祭礼では、様々な模様で飾られた色鮮やかな榊襦袢を身にまとい、顔を白粉や口紅などで化粧した住民たちが、榊で作られた神輿を担ぎ、地域を練り歩く。

 神輿は台座に太い枝を立て、その周りを四角錘から円錐型になるよう大量の榊を組み上げて制作。制作期間は1週間。大きさは2m四方以上、高さは2m近くになり、重さも400kgを超えるという。

 江戸時代から続くこの祭りはかつて、磯子区と中区にまたがる近隣3地域が持ち回りで榊神輿の制作を担当し、毎年行われていた。しかし、戦時中に中断し、戦後の再開後も、多額の榊神輿制作費用や担い手不足、自動車の増加による祭りでの道路使用不許可などの理由から、1975年を最後に途絶えていた。

 その後、根岸町の住民を中心に祭りの復活に向けた動きが起こり、10年後の85年から再開。中断前の3地区持ち回りとは異なり、現在は根岸町のみで行っていることから、3年に1回の実施となっている。

 市では「同様の祭礼行事だった本牧八王子神社の榊神輿が途絶え、市内では根岸が唯一」と説明。榊神輿祭りの中心となっている根岸榊神輿保存会の寺田寛会長は、「これからも祭りを伝え継いでいく」と話した。

中世の貴重な遺産

 東漸寺詩板は、本尊の左右に1枚ずつ飾られている。

 黒漆塗された杉材の長板に詩文が陰刻されており、本尊に向かって左板には無学祖元が杉田を訪れた際にその景勝を読んだ詩文など、右板には鎌倉五山の禅僧の詩文が刻まれている。

 中世の詩板は現存するものが数少なく、東漸寺の詩板はその中でも最も古いものの1つとなっている。

 東漸寺の酒井宗充住職は「『2大詩板』の1つともいわれ、研究者が調査に来ることもある。今まで指定されていなかったことが不思議だった」と話した。
 

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