今年で開館40周年を迎えた磯子図書館の館長を務める 齋藤 満さん 港北区在住 60歳
人に寄り添い、地域愛する
○…1974年の開館から40年を迎える磯子図書館。記念すべきこの年に館長に就任した。「本は読む人に多くの知識や経験を与えてくれる。館の利用者が、本を通して様々なことを得られるよう手伝いをしていきたい」。穏やかな口調も、芯の通った言葉で抱負を語る。5月に行われた開館40周年記念講演会はすぐ定員に達し、当日は観客で会場がいっぱいに。「地域の方の関心の高さを強く感じた」。磯子での仕事に期待を膨らます。
○…前職は横浜市の職員。退職前2年間は観光局に所属し、国内外への横浜の魅力発信に努める。思い出深いと振り返るのは、若い頃携わったみなとみらい21地区の開発。大学時代専攻した法律の知識を街づくりに活かす。「今でもみなとみらいの街の風景を見ると”自分の街”だと強く感じる」。華やかで美しい港町への愛情が溢れる。一方、青葉区の総務課長時代には東日本大震災を経験。親たちが仕事から帰って来られず、保育園に子どもが取り残されるなどの非常事態に「役所で働く者として、区民の安全・安心を守るため住民に寄り添うことの重要性を痛感した」と襟を正す。
○…生まれも育ちも港北区。小さな頃はやんちゃな性格で、恩師には今でも「よくいたずらしてたね」と茶化されるという。高校ではサッカー部に所属。県内でも強豪のチームでキーパーを務める。大学時代は社会人のチームでミッドフィルダーに。「どちらかと言うと後ろの方から指示を出す役割だったのかな」と振り返る。同じころ、母親の影響からか園芸に関心を持つように。今では自宅にたくさんの蘭が咲くほど熱中している。「磯子で働き始めた時、花が綺麗な街だと思った」。顔がほころぶ。
○…まだまだ知らないことの多い磯子の街。「地域を知って、大人も子どもも楽しめる図書館を地域の方と一緒に作っていきたい」。住民に寄り添い、誰にも身近な図書館をめざす。
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