全国のアマ棋士が腕を競う「加古川青流戦アマチュア選抜大会」が先月、兵庫県加古川市で開かれ、磯子区上町在住の鈴木肇さんが初優勝した。5月中旬に実施が予定されている本戦に出場し、プロ棋士らと対戦する。鈴木さんは「プロが相手でも、臆することなく勝ちにいきたい」と意気込む。
青流戦アマ選抜大会は、有名アマ棋士が多く参戦することで知られ、「アマ棋士頂上決戦」とも言われている。主催は日本将棋連盟・加古川市・ウェルネス協会。3回目を迎える今年は、全国17都道府県から98人が参加した。
AとB、2つのブロックに分かれトーナメント形式で争い、各ブロックの優勝者が本戦出場権を獲得する。鈴木さんはBブロックで優勝。Aブロックでは、稲葉聡さん(名古屋市)が頂点に輝いた。1日で6局から7局を対戦するため、技術だけでなく、強靭な精神力も必要になる。鈴木さんは「どれも苦しい対局だったが、弱気にならず、自分から積極的に動く将棋ができたことが結果につながった」と喜びをかみしめる。
磯子センターで腕磨く
鈴木さんは元奨励会3段の腕前で、2月に開かれた関東アマ将棋名人戦の県予選などでも優勝している実力者。将棋を始めたのは小学2年生のとき。母親に連れられ、京急屏風浦駅近くの磯子将棋センター(森3の18の4)の教室に通ったのがきっかけだった。「将棋人生の原点。センターでいろいろな相手と対局し、徐々に強くなっていった」と振り返る。
生徒の存在が励みに
週2回、南区吉野町の将棋教室「ワイワイ・ワールド」で講師をしている。生徒の多くは子どもたち。「先入観がなく、発想が豊かで学ぶことも多い」と話す。大会に出場するときは、子どもたちが心から応援してくれる。それが励みになり、モチベーションにもつながっているという。
本戦ではプロを含めた44人の強豪が盤をはさむ。「生徒をがっかりさせたくない。見本となるような将棋をしたい」と気持ちを込める。
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