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磯子区 人物風土記

公開日:2015.10.08

第10回 若年者ものづくり競技大会 旋盤職種で銅賞を受賞した
泉 幸希さん
磯子工業高校在学 18歳

ものづくりの腕、自信に

 ○…職業能力開発施設や工業高等学校で学ぶ20歳以下の若者たちが腕を競う「若年者ものづくり競技大会」。国内各地区の代表者27人が出場した旋盤職種で、見事銅賞に輝いた。大会では焦りから頭が真っ白になった瞬間もあったが、結果を受け「嬉しかった」と胸を撫で下ろす。「技術を評価してもらえたことで自信になった」。受賞の喜びに、顔をほころばせる。

 ○…旋盤は円柱状の鉄の棒を刃物で削り、ネジなどの部品に加工する機械。操作する技術者には寸法を計算しながら正確に加工する腕が求められる。大会の課題は、二つの部品にネジ部分と凹凸部分を作り、それぞれが組み合うよう正確に加工するもの。許される誤差はわずか0・02ミリ。初めは一つの部品を作るだけで3時間かかったが、毎日の練習で作業工程を身に付け、本番では二つの部品を3時間2分で仕上げた。「かなり集中した。周りの様子を伺う余裕もなく、自分の作業だけで精一杯だった」と頭を掻いて振り返る。

 ○…両親と姉、弟と金沢区で暮らす。小学生のときはソフトボールに取り組み、中学では野球部に所属。担任の勧めもあり、機械技術を学んで就職しようと磯子工業高校へ進学。技能検定3級取得をめざし、旋盤や溶接などの技術向上に励む技術研究部に入部する。得意の数学を活かせる旋盤は「最後にそれぞれの部品がぴったりと組み合うと達成感がある」と好きな分野に。高校生活では得意なことを活かせる授業や部活に真摯に取り組む。

 ○…自身を「緊張しやすい性格」と分析。大会では前日の試し削りで作業ができないほどまごつき、本番前は「上手くできなかったらどうしよう」と不安になったほど。ゆっくりと読書をしながら過ごす時間が好きで、残り半年を切った高校生活も「これまで通り過ごせればいいかな」とにっこり。受賞で得た自信を胸に、卒業後は日本の”ものづくり”を担っていく。

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