岡村公園で写真展を開いた 吉富 和彦さん 磯子在住 88歳
若さの秘訣は「チャレンジ」
○…自身初の写真展を今月、岡村公園で開いた。77枚の写真を展示し「日の出、日の入りや富士山の景色など公園の魅力を知ってもらえた機会になったのでは」と話す。写真を撮り始めたのは、区制80周年記念に作られた磯子区街歩きガイドの編集委員を務めたことがきっかけ。原付バイクで区内を隅々まで回り、約80枚の写真で魅力を紹介した。「区内を写した写真は1000以上あるかな」
○…郷里の山口市から20歳で上京し、東京大学工学部応用化学科に入学。油の研究や食品に興味があったことから卒業後は日清製油(現日清オイリオグループ)に入社。東神奈川の研究所に勤務し、磯子の工場にも1年勤め、食用油や植物たんぱくなどの研究に尽力。日本の食卓の充実に貢献してきた。取締役研究所長などを経て、社長から日清製油80年史のプロジェクトリーダーを命じられた。「会社の歴史に携わることができたのが嬉しかった」と振り返る。
○…「磯子区とは不思議な縁なんですよ」。中世に磯子などを治めていた、平子氏(たいらこし)の末裔ということもあり、定年後から郷土史の研究に力を入れる。久良岐かたりべの会や磯子区郷土研究ネットワークに所属し平子氏などを研究。磯子まつりでの歴史の講座や、ケアマネジャーを対象に磯子の郷土史に関する講師を務めた。地域住民からは「先生」と呼ばれ、郷土史家として誰もが知る存在だ。
○…「昨年米寿を迎え、次の目標は卒寿ですね」と前を見据える。その中でも健康寿命を伸ばすことに力を入れている。岡村公園で毎朝6時半から行われるラジオ体操への参加も健康への意識から。体操後には歌、詩吟を毎日歌う。「人生は健康でないと楽しくないので」。郷土史の研究や写真撮影もすべて健康に対する思いから。「何事も前向きにチャレンジすることが若さの秘訣かな」。一日、一日を大切に過ごし、健康寿命を伸ばしていく。
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