今年1月から交付が始まっているマイナンバーカード。その申請数の多さや、運営に係るシステムのトラブル等により交付に遅れが出ている。磯子区では4月25日時点で、約1万8千枚の申請のうち、交付済みのものは約1900枚と1割どまりだ。こうした状況を受け、当初6月までとされていた区役所1階の臨時交付窓口の開設期間が12月までに延長される。
行政の効率化や手続きの簡素化による国民の利便性向上を目的に、今年1月から運用が始まったマイナンバー制度。顔写真とICチップが付き、公的な身分証明書として利用できるマイナンバーカードが、申請者に無料で交付されている。
同カードは、地方公共団体情報システム機構(J―LIS)が全国からの申請を受けて作成し、各自治体に納品。市では各区で情報確認や検品などの交付前作業を行い、受渡しの準備が整ってから交付通知書を発送。通知書を受け取った申請者が窓口を予約し、手続きをして交付される。
交付の遅れについて市は「市内で約37万枚(3月末時点)と多くの申請がある一方、運営に係るシステムの全国的なトラブル等の影響があった」と説明。区戸籍課の担当者は「納品後の確認作業でシステムを使用する際、全国の自治体でも同様に作業を行うため、ピーク時はアクセスが集中しスムーズに処理できないこともあった」と振り返る。同機構では「現在はシステム障害にも対応しており、改善しつつある。それでも午前中と午後2時ごろはアクセスが集中し、混み合うこともある」と説明する。
市の当初の見込みでは、1月から6月までが交付のピークと捉え、各区に臨時交付窓口を設置。一方、各区では初回納品後、確認処理のピークだった1、2月にシステムトラブルの影響を受け、交付作業をスムーズに進めることが難しかった。磯子区も同様で、1月14日の初回納品以降、4月25日時点で約1万8千枚が納品されており、現在、昨年12月初旬に申請されたものを中心に交付が進められている。交付通知書は約4千人に発送され、約1900枚が引き取られている。
申請者からは「カードについて連絡が来ないがどうなっているのか」「申請に不備があったのか心配」という声も届いており、区では「機構から通知等がない場合は正確に申請が受理されている。交付の準備が整い次第、通知書を発送するのでお待ちいただければ」と話す。合わせて、ホームページでも週に一度の頻度で交付状況について発表するなど、対応を行っている。
臨時窓口12月まで延長
こうした状況を受け、交付をスムーズに行うため区役所1階に設置されている臨時交付窓口は、当初6月までの開設とされていたが12月までに延長された。担当者は「お待たせして申し訳ありませんが、引き続き通知書の到着をお待ちください」と話している。
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