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磯子区 人物風土記

公開日:2016.07.21

民間事業者初の根岸森林公園所長を務める
沼田 久代さん
中区根岸台在勤 66歳

次世代に自然を残したい

 ○…4月から民間事業者による管理がスタートした根岸森林公園。その初代所長の重役を任された。20年近く公園の施設管理に携わった経験が買われ、2015年から籍を置く横浜植木(株)では、本牧山頂公園の所長も務めるなど、公園管理のエキスパートだ。園内に危険箇所がないかの見回り、利用者への注意喚起、馬の博物館との共同イベント、季節ごとの行事の企画などを通して、公園を訪れる人が楽しく利用できる環境づくりに日々尽力する。

 ○…小田原市の出身で、山と海に囲まれた根府川で小中学時代を過ごした。外で遊ぶことが大好きで、3歳違いの弟を連れて男の子に交じって遊んでいるような子どもだった。ゆったりとした口調からは想像がつかないが、職員らとの話し合いではそれぞれの意見を聞き、迷わず決断するという。「職場の人たちからは『男っぽい』って言われるの」と苦笑い。自然豊かな環境で育ったこともあり、空気のきれいな公園で一日過ごせることに幸せを感じている。

 ○…学校を卒業後、金融関係の会社に2年勤め、結婚を機に退職。男の子と双子の女の子の1男2女に恵まれた。双子の娘について「私にはすぐに見分けがつくけど、周りからは『区別がつかない』ってよく言われるの」と母親の顔も見せる。長男が高校生になるころに「もう一度しっかり働きたい」と考え、公園施設を管理する現在の職場へ再就職した。

 ○…「横浜はみなとみらいなど近代的な観光スポットがある一方で、海を離れれば根岸森林公園など自然を感じられる場所もあり、色々な側面を持ち合わせている」と語る。それでも最近は至る所が宅地として開発され、緑が減ってきたと感じる。「区民や市民のオアシスである根岸森林公園の自然を守り続け、次世代に引き継いでいきたい」とおだやかに語った。今後も皆が楽しく利用できる公園づくりにまい進する。

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