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磯子区 スポーツ

公開日:2016.08.04

磯子からリオへのエール(下)
「世界と渡り合う姿見たい」
サッカー遠藤選手を指導  浜中 大野武教諭

  • サッカーボールを持つ大野教諭

  • 壮行会で遠藤選手(左)、大野教諭の長男遥也くんを交えて(大野教諭提供)

 開幕をあすに控えるリオデジャネイロ五輪に出場する選手を中学時代に指導した経歴を持つ2人の教諭が区内浜中学校に在籍している。「磯子からリオへのエール」と題し2人の教諭に中学校時代の話などを聞いた。2人目は、サッカー男子五輪代表のキャプテンを務める遠藤航(わたる)選手(浦和レッズ)を指導したサッカー部監督の大野武教諭。

中学時代は攻撃的選手

 大野教諭が遠藤選手を指導したのは、2005年からの3年間、南戸塚中学校(戸塚区)でのこと。サッカー部の監督としてチームを指導しており、新入学生として遠藤選手が入部してきた。当時の遠藤選手はJリーグのユースチームに落選。「入学当初からうまい選手ではあったが、飛びぬけた選手ではなかった」。今でこそディフェンダーやボランチとして活躍しているが、中学2年生までは攻撃的な選手で主にトップ下を主戦場としていた。

コンバートで才能開花

 転機となったのは、遠藤選手が中学2年生の1月。チームがベスト16で負けた市大会での試合。「1対0だったんですが、とにかく守備が安定していなかった」。そこで、大野教諭は「チームの中で一番守れる選手を後ろに」と遠藤選手をディフェンダーにコンバート。「1対1の対人プレーや相手選手との間の取り方、攻撃へのパス、ヘディングなど、今ディフェンダーとして評価されている点は当時からあったが、ダメだったら攻撃に戻そうと思っていたくらい」と当時を振り返る。

 ただ、チーム事情が要因だったこのコンバートをきっかけに遠藤選手は活躍の場を広げていく。「グラウンドに最初に来て、最後に帰る選手だった。上手くなりたいという欲も強かった。ディフェンダーになり評価され始めたので自信もついて実力も伸びた」。遠藤選手は、中学でもキャプテンを務めた。「人望があり、人に嫌なことを絶対に言わない選手。五輪代表チームでも中学の時と同じようにチームをまとめている姿が想像できる」

 遠藤選手とは節目で連絡を取り合う。毎年、南戸塚中サッカー部OB会を開き、昨年12月には五輪予選へ向けた壮行会を兼ねて開催し「がんばって」と激励した。

 1月の五輪予選突破後に遠藤選手が涙を流している姿をテレビで見て「負けて泣く姿はよく見てきたが、勝って泣く姿は初めて。プレッシャーなど、よっぽど背負っているものがあったのかなと感じた」。

あす5日に初戦

 あす初戦のナイジェリア戦を迎える五輪では「世界と渡り合う航の姿を見たい」と磯子からエールを送る。キャプテンマークを巻き、日本代表のユニホームを着て先頭でスタジアムに入ってくる姿を今から楽しみにしている。

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