振り込め詐欺の被害が区内で急増している。磯子警察署によると、11月末時点で被害件数、被害金額ともに昨年同期の約2倍に達している。今年に入って区役所職員をかたった還付金詐欺も多数確認されており、磯子署では注意を呼びかけている。
磯子署管内の今年1月から11月までの振り込め詐欺被害件数は30件で、被害額は7400万円。前年同期の被害件数16件、被害額3800万円と比べると約2倍に増えている。
「予兆電話に気を付けて」
区内では、高齢者を狙ったオレオレ詐欺が最も多く、いわゆる「オーソドックス」な手口でだますケースがほとんどだ。例えば、犯人が息子などになりすまし「携帯電話が変わった」「風邪をひいた」などの予兆電話をかける。数日経って、「急にお金が必要になった」という電話を再度かけてきた後、息子の同僚や知り合いを名乗る犯人が自宅や指定場所に現金を受け取りに来るというものだ。犯人は同僚、弁護士、警察官など、複数の人物を装って電話をかけてくるので、家族を思うあまりパニック状態になってしまい、冷静な判断ができず被害に遭ってしまう。
磯子署では「『携帯電話が変わった』という予兆電話には特に注意。まずは冷静になって、元の携帯電話の番号や自宅、職場などに電話をして確認してほしい」と呼びかける。また、「自宅の電話に留守番応答機能を付けて、知らない番号からの電話にはすぐに出ないことも効果的」と話す。
「区職員」名乗る手口も
今年に入って増えているのが還付金詐欺。区職員を名乗る犯人から「医療費で戻るお金があり、手続が必要」という電話があり、続けて銀行員を名乗る犯人から「無人のATMに行き電話をかけて」と指示される。ATMから電話すると「還付金を受け取るための手続き」と嘘の説明を受け、言われた通りに操作すると犯人の口座に現金を振り込んでしまうという手口だ。磯子署は「還付金をATMで戻すことは絶対にないので、そういう電話がきたら詐欺だと思って」と話す。
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