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磯子区 社会

公開日:2017.01.12

黒岩知事インタビュー
観光ツアー 1000通り準備
ラグビーW杯・五輪視野に

  • インタビューに答える黒岩祐治知事

 2017年の新年にあたり、黒岩祐治神奈川県知事にインタビューを行った。知事はラグビーW杯、東京オリパラへ向けての観光施策や、未病に関する取り組みなどを語った。(聞き手・露木敏博)



 ――今年の主要施策についてお聞かせください。



 「2019年ラグビーW杯、20年東京五輪・パラリンピックに向けての準備を加速させること、未病コンセプトのグレードアップをさらに進めていくことなどが主な取り組みです。今年秋には2回目の未病サミットが開催されます。これを機にWHOともタッグを組み未病を改善する取り組みを国際的な広がりにつなげたいと考えております。人生100歳時代を見据え、シルバー世代の起業を支援する取り組みなども進めます」



 ――ラグビーW杯、東京オリパラに向けた観光施策についてお聞かせください。



 「点在する様々な観光資源をブラッシュアップし、1000通りの観光ツアーを準備する予定です。



 例えば芸術文化の魅力を発信するマグネット・カルチャーや商店街のツアー、横浜、鎌倉、箱根に次ぐ第四の観光の核を目指す三崎・城ケ島、大山、大磯なども組み入れます。



 今まで点だった観光資源をまとめあげ、海外から訪れる方へ神奈川ならではのおもてなしを行いたいと思います。



 五輪では神奈川県がセーリング、野球/ソフトボール、サッカーの会場になります。



 特にセーリングが江の島で行われることは悲願でした。改めてセーリングの聖地となるようレガシーにしていきたい。多くの人がセーリングに親しむような環境を作っていくとともに、神奈川の海の魅力を発信していきたいと思います」



 ――県は健康寿命日本一をめざすと宣言しています。



 「神奈川県は高齢化の進展が全国的に見ても非常に速い。現在のシステムがやがて持ちこたえられなくなることは明らかです。



 県では未病を改善するというコンセプトを提唱しています。健康な状態を白、病気の状態を赤とすると、白から赤へのグラデーションの部分が未病です。



 『食』『運動』『社会参加』の3要素を科学的に取り組み、未病を改善することで健康寿命を延ばし、誰もが健康で幸せに暮らせる社会を目指そうというものです。



 明確なメッセージとして、健康寿命日本一という言葉を発信しました」



 ――新たな未病産業の創出に向けて、その成果はいかがですか。



 「医療関連産業というと様々な規制がかかりますが、未病産業となると規制の壁が取り払われ、ビジネスチャンスが広がります。



 我こそ未病産業と手を挙げる企業がたくさん現れ、新たなテクノロジーの研究や商品開発が盛んに行われています。



 声の分析によって心の未病状態がわかるといった技術、病気にならないことがインセンティブになるような保険商品の出現などもその成果です。



 未病産業研究会への加盟社は毎回増え、現在410社を超えました。超高齢化社会という大きな課題を乗り越えるプロセスによって、経済のエンジンを回していきたいと思っています」



 ――県民に新年のメッセージをお願いします。



 「昨年はつらく悲しい事件がありました。悲しみを力にして前に進めていきたい。県民の皆様が健康で朗らかに過ごせるような神奈川を作っていきたいと思っています。明るい高齢社会を目指し、頑張っていきましょう」

 

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