横浜F・マリノスのユースチームに所属する市立南高校3年の田口潤人君(18)がこのほど、同クラブのトップチームに昇格し、1月14日に同校で契約会見を行った。GKとしてU-19(19歳以下)日本代表に選出されるなど注目の選手だが、今後はJ1の舞台でもその活躍に期待がかかる。
「ずっと目標にしていた、『マリノスの選手』としての生活が始まる。だけど本当の目標はもっと上にある」。センター試験直前にも関わらず、同級生ら約100人以上が駆けつけた会見の場で、トップチームの背番号「30」を手にした田口君は思いを語った。
4歳からサッカーを始め、秋葉中学校(戸塚区)時代から同クラブ下部組織に所属。高校進学後は、マリノスユースで放課後や週末に練習を重ねてきた。また2011年にU-15日本代表に選出されてからはU-16、18、19と年代ごとの代表チームでもプレーしてきた。
会見で同校の鈴木英夫校長は「プロサッカー選手は子どもの憧れ。その期待にも応えなければならない」と田口君を激励し、同席した生徒に対して「目的と責任をもち、それぞれの人生を歩んでいくことが最大の応援になる」と呼びかけた。
「まずは体づくりから」
身長181cm、体重70kgは、GKとして決して大きな方ではないが、「(前方にボールを送る)フィードキックの精度が高い。GKとしてのメンタリティもしっかりしている」と同クラブチーム統括本部の下條佳明本部長は評する。一方でトップチームには、田口君の他に榎本哲也選手ら3人のGKが所属。下條本部長は「試合に出られるのは1人だけ。出場機会の限られているポジションなので、忍耐強く、体づくりから始めたい」と話した。さらに「やがては五輪代表、A代表でも活躍するような選手になってほしい」とチーム最年少GKに期待を込めた。
憧れの選手は「構えているだけで、かっこよくて美しい」という元日本代表GKの楢崎正剛選手。「自分がプロでやっていくには、現実的にはまだまだ。1つひとつ取り組んで、よりたくましい選手になりたい」と田口君は思いを語った。
同級生らも祝福
2年時から担任を務める高橋奨(すすむ)教諭は、「代表チームの遠征時には学校の課題を海外に持っていくなど、サッカーを言い訳にせずこつこつやってきた。観察力もあり、教室が汚れていれば黙って掃除をしたりするような生徒」と明かす。
また、3年間同じクラスの望月健吾君(18)は「日本代表に選ばれた時も全くおごることがなく、謙虚で人気者。彼らしくひたむきに、けがなく頑張ってほしい」とエールを送った。
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