保土ケ谷区内で今年1月から8月末までに発生した交通死亡事故の件数が、昨年の同時期と比較して大幅に増加していることが分かった。
コロナ禍における自粛生活の影響か、全体の交通事故の発生件数・負傷者数は減少傾向にあるにも関わらず、区内の死者数は4人。前年の同時期と比較して3人増加している。
事故での死亡者の全員が二輪車のドライバーであることから保土ケ谷警察署はこのほど、交通事故が発生しやすい通勤・通学の時間帯に合わせて、区内の主要幹線道路に署員らが立ち、スピードの出しすぎやすり抜け走行への注意を呼び掛けるプレートを持ってバイクを運転しているドライバーに向けた啓発活動を行った。
区内では254件(8月26日現在)の交通事故が発生している。うち112件は二輪車の関係する事故で、構成率に換算すると44・1%。この数値は県内54署の中でも最多となった。交通事故の発生箇所は主要幹線道路が多く、国道1号が35件、国道16号が35件、環状2号線が18件(7月末現在)。右折する車両と直進バイクの衝突事故や交差点での出会い頭の衝突が多い。
区内における過去10年間の交通事故死亡者数は2010年と18年の5人が最多。同署交通課の志澤俊雄課長は「このままのペースではその記録を上回ってしまうのでは」と危機感を募らせる。同署は「交通事故を防ぐためには充分な車間距離をとり、安全な速度での走行が大切です。見通しの悪い交差点では左右の安全をしっかりと確認してください」と呼び掛けている。
「事故死ゼロ」を
秋の全国交通安全運動の最終日である9月30日(水)は、内閣府が「交通事故死ゼロを目指す日」と制定している。
志澤課長は「保土ケ谷区は環状2号線や国道1号などの大きな道路を抱えていて交通量が多いうえに、山坂が多くバイクの利用者が多い。決して他人事と思わずに、一人ひとりが『かもしれない運転』を意識してほしい」と話した。
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