保土ケ谷区 経済
公開日:2022.10.27
イオン天王町ショッピングセンター
待望の開店に人出
建て替え工事が進められていた「イオン天王町ショッピングセンター(SC)」が10月18日に開業した。イオンスタイル天王町を核店舗とし、42の専門店で構成。旧店の利用客や従業員から寄せられていた声を反映させた生鮮食品の展開強化や、カフェやフードコートなどを設置するなど、利便性に加え、居心地のよい買い物空間を追求している。
同施設の前身となるイオン天王町店は1977年に「ニチイ天王町店ショッピングデパート」として開業。92年に「天王町サティ」、2011年には「イオン天王町店」となり、約42年間にわたり地域住民の生活を支えてきたが、20年2月9日の営業を最後に一時休業していた。
食品フロアは地域最大級
地上3階・地下1階建てで1階には地域最大級となる食品フロアを中心にレストランやカフェを配置。横浜市内で収穫・生産された野菜やブランド豚など「横浜産」「横浜発」の商品を拡充した。旧店で好評だった精肉の対面販売に加え、イオン最大級の鮮魚の対面販売コーナーも設置された。
また需要が高まる冷凍食品については「提案型」売場を展開。「俺のイタリアン」「俺のフレンチ」の人気メニューを厳選し、市販用冷凍食品として商品化したイオンリテール限定商品を販売するほか、専門店監修の商品や全国各地の冷凍ギョーザなどの品ぞろえを増やす。
「レジゴー」導入時短会計実現
来店客自身が貸出用の専用スマホで商品のバーコードをスキャンし、専用精算機で会計する「レジゴー」も導入された。
商品のスキャン終了後は、専用レジの2次元バーコードを読み取り、買い物データを連携し、支払い方法を選択するだけで簡単に会計ができるため、「レジに並ばない」「レジ待ち時間なし」を可能にするほか、時短会計にもつながる。
地元店も出店
42の専門店の中には地元店・企業も出店する。洪福寺松原商店街の「丸秀園」は日本茶や海苔の販売に加え、抹茶スイーツを提供。また、約500の席を備える3階のフードコート「かるがもキッチン」には人気のハンバーグ店やラーメン店、うどん店など8店舗が出店した。
坂道が多い地域特性を考慮し、店舗で購入した品物の宅配サービス「イオンの即日便」を実施するほか、旧店時代にも展開していた移動販売も来年4月から再開する。
一番乗りは32歳の会社員
この日は午前9時のグランドオープンだったが、8時過ぎには店舗の外に開店を心待ちにする約2千人が長蛇の列を成した。一番乗りだったのは西谷に暮らす32歳の男性会社員。公休日だったこともあり、午前6時に来店したという。「まさか一番最初だとは思っていなかったがいい記念になった。地域に根差したお店になってほしい」などと話した。
結婚して川辺町に居を構え、ニチイの時代から同店を利用してきたという70代の女性は「2年半の間、この日を楽しみにしていた。『お帰りなさい』という気持ち。新しいお店は、空間にゆとりがあり、買い物しやすいように感じる」などと話し、買い物かごいっぱいに生鮮食品などを買い込んでいた。
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