町田 トップニュース教育
公開日:2025.12.25
サレジオ4年生チーム
「新しい積み木」で最高評価
高専の全国コンペで
サレジオ工業高等専門学校(小山ヶ丘)の4年生チームが先ごろ、全国の高専生がものづくりを競うデザインコンペティションの3Dプリンター技術を生かした作品を対象とする部門で最高評価を受けた。子どもたちの想像力を育む「新しい積み木」を提案。「完成度が高い」との声があがった。
サレジオ高専の4年生チーム(鈴木心寧さん=人物風土記で紹介=/今任唯さん/岩崎七海さん/松本昊士さん)が参加したのは福井県で行われた「第22回全国高等専門学校デザインコンペティション2025」。3Dプリンター技術を生かした作品を対象とする「AMデザイン部門」に独自の凹凸や空洞を持つパーツを組み合わせることで、子どもたちが自由な発想で形を作ることができる新しい積み木「想像力をはぐくむおもちゃSOZO」を提案。最高評価となる経済産業大臣賞を受賞した。
メンバーは「ぐちゃぐちゃに描かれた線の中から、形を見つけ出す遊びから着想を得た。『積み上げるだけでなく、重ねたり入れ込んだりできる積み木』がコンセプト」と振り返る。
素材と安全追求
開発にあたりこだわったのは「素材」と「ゆるさ」の調整という。子どもが扱っても壊れにくく、かつ適度な柔軟性を持たせるため、試行錯誤の末に弾力のある樹脂素材にたどり着いた。
また、全てのパーツがどこにでも「はまる」わけではなく、あえて「はまらない場所」や「向きによってはまる場所」を作ったのも特徴。子どもが考えを巡らす知育効果や親子のコミュニケーションが生まれるよう設計したほか、子どもたちの想像力を限定しないよう色にも配慮した。
審査員からは「完成度が高く、3Dプリンターである必然性がある」と評価され、「大人向けの商品展開もできるのではないか」といった具体的な講評も受けたという。
指導にあたった谷上欣也准教授は学生らに対して、「自分たちで試行錯誤して提案したものに対して評価をもらえたことが、大きな自信につながったと思う」と話し、メンバーらは「まだ改良の余地がある。素材の研究などを重ね、商品化を目指してがんばりたい」と意気込みを語っている。
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