横浜清風高校=岩井町=の生物部の部員2人と有志の生徒3人が「第7回高校生サイエンス研究発表会」に参加し、それぞれ表彰を受けた。
72種類を同定
3月にオンラインと対面で行われた同発表会は、高校生のプレゼンテーション能力や研究・開発への意欲の向上などが目的。約800人の高校生が参加し、最優秀賞、奨励賞、ポスター賞などの表彰を目指した。
生物部の鈴木貴大さん(3年)と森一輝さん(同)は同校周辺に生息する昆虫の種類や個体数を示す「昆虫相」について調査し、最優秀賞を獲得。2023年8月から24年12月までに採集した143個体のうち72種類の昆虫を同定し、標本にまとめた。
主に南アジアや東南アジアなどに生息するチョウ「クロマダラソテツシジミ」のほか、近年生息数の減少が懸念されているハグロトンボなどを採集して考察。研究では、同校近くの「いわな坂」にある林にソテツが30本以上生えていたことから、クロマダラソテツシジミが生息しているなどの根拠を示した。
同校近くの湧水でヘビトンボを見つけたことをきっかけに始めた標本づくりから取り組んだ研究。2人は「保土ケ谷区も緑が少なくなる中、学校周辺には今でも多くの昆虫が生息していることが分かり勉強になった」と話し、地道な研究が評価されたことを喜んだ。
10歳若返る 本当か
山口眞央さん、府川優李さん、矢部望音歌(もとか)さん(いずれも3年)はローズマリー化粧水の効果について研究し、ポスター賞を獲得した。
山口さんと府川さんは昨年、横浜薬科大学で行われたローズマリー化粧水を作る実験に参加し、取材中のテレビの報道陣から「(同化粧水をつけると)何歳ぐらい若返るか」と問われた。その場の勢いで「マイナス10歳」と答えたことを契機に、矢部さんを加えたチームで若返りの真相を探ることにした。
3人は精製水、ローズマリーチンキ、グリセリンを混ぜて作ったローズマリー化粧水と市販の化粧水を用意。自分たちが被験者となり、風呂上がりにそれぞれの化粧水を手の甲につけ、肌の水分・油分量を測定するスキンチェッカーで5分後と60分後の状態を4日間にわたり観測した。ローズマリー化粧水の保水効果は市販の化粧水と比べて少し劣ったが、何もつけない状態よりは十分な効果が見られたという。
その後、グリセリンなどを混ぜて作った2種類の化粧水も実験対象に取り入れ、5日間にわたり同様に観測。5月に藤沢市で開かれた「湘南アイパーク学生研究発表会〜集まれ未来の研究者!」でローズマリー化粧水が市販の化粧水に次ぐ保水効果があったことを発表し、奨励賞を受賞した。
3人は「10歳若返るとは言い切れないが、ローズマリー化粧水の効果を確かめることができて良かった」と学習の成果を振り返った。
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