川崎市立商業高校の生徒が電車の発車メロディーとして編曲し、導入を求めていた川崎市歌がJR東日本に採用され、5日から南武線川崎駅のホームで流されている。同校3年生の生徒(3月に卒業)が地域活性をテーマとした課題研究の授業で取り組んだもので、同社に提案や交渉を行った努力が実った。
この授業に取り組んだのは同校3年生(当時)商業研究チームの生徒15人。生徒たちは1年にわたる取り組みを福田紀彦市長に報告するため、3月29日に市長室を訪問した。訪問したのは生徒を代表して松本奏海さん、岡崎由依さん、宮原京介さん、吉住銀河さんと佐藤栄寿校長、林則雄教諭の6人。
松本さんは「川崎市歌は私も母親も知らなかった。祖母は知っており良い歌だから広めてほしいと言われた」と話し、市歌を知らない生徒も多くいたことから、川崎に愛着をもってもらうために発メロにしようということになったという。
提案を受けたJR東日本からは、「駅利用者からの総意を得てほしい」などといった課題が与えられた。生徒たちは地域住民や駅利用者へ直接アンケートを行い、専用のホームページも立ち上げた。2000人以上からアンケートを集め、導入については賛成が9割以上を占めた。
生徒たちが報告を終えると、JR川崎駅の小川久光駅長がサプライズで登場。発メロとして導入することが決まったことを伝えると、生徒たちは歓喜にわき、涙を流す生徒もいた。生徒たちは「だめだと思っていたけど感動した。卒業後も励みになる」と喜びを表した。
小川駅長は「生徒たちの熱い思いが伝わり導入を決めた。社員にも伝え、このメロディーを大切にしていきたい」と話した。発メロは南武線ホームの5番線と6番線で、アレンジの異なるメロディーが発車の際に流れる。
福田市長は「確かに川崎市歌の認知度は低い。市制100周年を迎えるまでには認知度を上げたいと思っている、生徒たちの行動は素晴らしい」と評価した。
川崎市歌の歌詞と音楽は市のホームページ内検索から、「川崎市歌」で検索すると確認できる。
幸区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|