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伊勢原 人物風土記

公開日:2012.04.06

JFA・Jリーグ特別指定選手として湘南ベルマーレの一員となった
村上聖弥(せいや)さん
上粕屋在住 21歳

絶対負けない雑草魂



 ○…産業能率大学から初のJFA・Jリーグ特別指定選手になった。この制度は高校、大学などのチームに所属する選手により高いレベルでサッカーの技術を磨かせるのが目的。3月から湘南ベルマーレの練習に加わり、チャンスがあればJリーグの試合にも出場できる。「プロは中学生のころからの夢。今年は大事な1年になる」と真剣だ。



 ○…175cm、62kgのスマートな体型と笑顔が印象的。見た目は今時のサッカー選手だが、小さいころは野球少年だった。広島県の小学校では走・攻・守そろった選手としてチームをけん引、中学でも野球を続けるつもりだったが、知人の勧めでサッカー部に入った。だが入部してすぐ周囲についていけなくなった。新入部員の中でサッカー経験がないのは自分だけだった。「一番下手でしたね。でも負けてたまるかと思いましたよ」。以来、練習がない日もボールを蹴り続け、それは今も続けているという。



 ○…現在、産能大のFW選手として県大学リーグの1部を戦う。チームにとって必要不可欠な選手であることは間違いないが、「監督が快くベルマーレの練習に送り出してくれたんです。自分の夢を応援してくれていることに感謝でいっぱいです」。特別指定選手とはいえ、大学卒業後の進路が保証されているわけではない。今後、指定選手を解除されることもある。しかし「毎日必死に練習することが僕の就職活動です」と表情に迷いはない。



 ○…ユニフォームが変わるたびに強くなっていった8年間。自身を支えたのは「雑草魂」という言葉だ。試合でもチーム内のポジション争いでも、負けない気持ちを前面に出してきた。「プロのレベルは予想以上だった」とベルマーレの練習を振り返るが「絶対に負けません」と頼もしい。どんな試練にも折れない心で、今日もボールを追いかける。

 

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