大事な人
障害者にとって「大事な人」。医師は無論ですが大事な人は、「理学療学士」「作業療学士」「言語聴覚士」です。
私は恵まれていました。寝たきり状態から少しずつ起きて車椅子に、そして歩けるようになりました。優秀な医療従事者の方々との出会いのおかげです。忘れられない若い男性が一人います。リハビリテーション病院に入院中、私の状態を見て週に一度診てくれた人でした。私の肩の筋肉の様々の部位ごとに刺激し、治療を施してくれました。彼は「私は大したことはしてませんよ」という感じでした。いま週に2度リハビリを受けていますが、優秀な方に来ていただいています。優秀な医療従事者に出会う事、世の中の仕組みを細かく知ることは、障害者にとっては絶対的に必要なことです。
――ある暑い日、鶴巻温泉駅近くで障害者が歩いていました。私はおせっかいなのですぐ声をかけます。するとつば広の帽子の下に素敵な笑顔の女性がいました。「もう十年になります」と。大変だったろうなと思いながらも彼女の笑顔に引き込まれました。その日は何か嬉しさが続きました。
私もよく言われます。「障害者に見えない 詐欺みたいだ」と。笑顔の中に涙が、涙の裏に喜びが有ります。皆様の優しさを頂戴して、生きてまいります。
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