秋の全国交通安全運動週間が9月21日(月)から30日(水)まで、10日間の日程で実施される。しかし今年は、新型コロナウイルス感染症の感染防止のため街頭での啓発キャンペーンが中止となっている。そこで本紙では伊勢原警察署・交通課課長の奥山悟警部に、現在の伊勢原市内で発生している人身事故の発生状況などを聞いた。
伊勢原警察署によると1月1日から8月31日までに県内で人身事故で亡くなった人は90人にのぼり、前年同時期比で1人減。人身事故は1万2703件で前年比2494件減、負傷者は1万4780人で3165人減といずれも減少傾向にある。
一方伊勢原市内では8月31日までに亡くなった人は0人だが、人身事故は158件で前年比31件増加、負傷者も187人と同比で23人増えている。人身事故158件のうち、高齢者(65歳以上)がかかわった事故は61件で人身事故の4割にのぼる。奥山課長は「午後6時から8時位の時間帯に事故が多発している。車両同士の追突が最も多く、道路を横断中の事故も多いので気を付けてほしい」と注意を呼び掛ける。
伊勢原市は、昨年から2年連続で、県から高齢者交通事故多発地域に指定されている。奥山課長は「高齢者の事故を1件でも減らしたい。啓発活動はできないがパトロールや交差点での見守り活動などを実施して交通安全を呼び掛けたい。一人一人の心がけで事故は減る。これを機に家族で交通安全について話してもらいたい」と話す。
同警察署では現在、市や関係団体と協力し、市役所や警察署などに訪れた高齢者が、靴に張る反射材を窓口で持ち帰れるような取り組みの実施を検討しているという。
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