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伊勢原 文化

公開日:2021.07.30

大山
伝統行事の夏山開き
講元「雨降って地固まる」

  • 登拝門の鍵を開け、開門するお花講の関係者

  • 先頭で石段を登る講元の大野さん

 大山山頂へ続く登拝門を開き、夏山期間の開始を告げる伝統行事、「夏山開き」が7月27日、大山阿夫利神社下社で執り行われた。



 かつて大山の登拝門は、夏山期間(7月27日から8月17日)以外は固く閉ざされ、山頂への登拝は禁止されていた。その後、1965年に国定公園に指定されたことをきっかけに、通年を通して登れるようになった。



 門の鍵は、元禄年間から東京日本橋小伝馬町の「お花講」が保管。現在もお花講の関係者が、27日に門の鍵を開ける儀式を続けている。



 夏山開きには、通常は60人ほどのお花講関係者が参加するが、コロナ禍のため昨年に引き続き人数を絞って実施。今年は12人が出席した。この日は台風8号による雨や風の影響を受けながら儀式を執り行った。関係者らは神社の神職によるお祓いを受けた後、門の鍵を開け、「さんげ、さんげ六根清浄」と唱えながら石段を上がっていった。



 オリンピックイヤーの今年、お花講では東京から歩いて大山に向かう計画を立てていたが、コロナ禍で中止に。講元の大野泰昭さん(69)によると、50年以上に渡って夏山開きが雨だったことはないという。「雨降って地固まる。良い方に考えて、商売繁盛を願いたい。コロナで苦しんでいる方がいる中で、お花講として夏山開きができることに感謝したい」と話した。

 

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