日本三薬師の一つである日向薬師宝城坊(内藤京介住職)で5月24日、防災施設の定期放水点検が行われた。
日向薬師は、2020年3月に本堂裏で不審火が発生したことを受け、同年11月から昨年10月まで約1年かけて新たな防災施設を整備した。
整備にあたり、文化庁の国宝重要文化財等防災施設整備費補助金を活用。整備したのは放水銃や放水ポンプなどの特殊消火設備と、煙検知器や自動火災通報装置などの自動火災報知設備、さらに監視カメラや防犯センサーなどの各種防犯設備、防犯灯など。
市文化財課の担当者によると、防災施設の総事業費は1億774万円で、9157万9000円を国の補助金、その他は日向薬師への寄付金などが充てられた。
この日は特殊消火設備の定期点検として、放水銃での放水を実施。本堂を囲む四隅に一つずつ設置された放水銃から、一斉に放水され、5分ほど続いた。放水銃は1つが毎分500リットルの放水を、約25分間続けられるという。
点検は年2回の実施が規定されていて、新たな防災施設竣工後、今回が初の点検となった。
内藤住職は「万が一はあってはならないが、備えが万全になり安心。心強い設備が整備され、感謝している」と話した。
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