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公開日:2023.02.24

山岳遭難防止キャンペーン
金森弥真人君一日隊員に
啓発キャラと同名きっかけ

  • 啓発キャラ「かなもりやまと」君の隣で敬礼する弥真人君

 神奈川県警と伊勢原警察署は大山阿夫利神社(目黒仁宮司)下社で2月18日、春の登山シーズンを前に山岳遭難救助隊キャラクター「かなもりやまと」君と同姓同名の湘南養護学校1年生の金森弥真人君(7・平塚市在住)を一日山岳遭難救助隊員に委嘱、キャンペーンを実施した。

 県警は昨年8月に「神奈川の山を守る人」との意味を込めた啓発キャラクター「かなもりやまと」君を作成し、イベントなどでシールを配布してきた。弥真人君が通う放課後デイサービスの職員から同姓同名キャラの存在を知った父親の祐也さん(39)が県警に配布場所を問い合わせたことや、母親の真弓さん(39)の親戚が2018年に丹沢での登山中に滑落事故で亡くなったことなどもあり「山岳事故防止の一助になれば」とキャンペーンの参加が決まった。真弓さんは「息子と同じ名前と知ってびっくりしたが、少しでも協力できればうれしい」と語った。

 会場では、県警職員の家族が作った山岳救助隊のシャツを着た弥真人君に伊勢原山岳遭難救助隊隊長の吉田厚貴子隊長から委嘱状、登山用品専門店の株式会社カモシカスポーツ(横浜市西区)からヘルメットがプレゼントされ、ご満悦の様子だった。

 委嘱式後は、救助隊隊員らが下社から道迷い防止のため、かごや道付近5カ所に案内看板の設置なども行った。

 県内では昨年、統計を開始した1973年以降過去最高となる151件の山岳遭難が発生、大山でも最近10年で最多の47件の事故が発生している。1月には県内で8件、そのうち2件の死亡事故が発生。県警では「山を甘く見ずに自身の健康と体力に見合った登山をすること、事前の準備や登山計画書の届けをしっかり行ってほしい」と呼び掛けた。

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