いせはらフリースクール風の谷の代表を務める 時乗 洋昭(ときのり ひろあき)さん 厚木市在住 69歳
苦しむ子どもに道を示す
○...高齢者や障がい者、児童福祉など幅広く支援する「地域福祉を考える会」。6月1日に新事業としてフリースクールを開校する。「不登校の子どもは自己肯定感が低い子が多い。先に進む道は1本ではないことを伝え、成功体験を積み重ね、自己肯定感を育てる。子どもたちと一緒にスクールを作り上げていきたい」と意気込む。
○...山口県出身。高校まで三重県で過ごす。大学で物理を学び、大学院の進学も決まっていたが、「若者に物理の魅力を伝えるのも良いと思った」。大学卒業後、綾瀬高校に数学の教員として赴任。1学期は生徒と良好な関係を築けなかったが、恩師の「残り半年全力でぶつかれ」の言葉に目が覚めた。大学院への未練など中途半端な気持ちだったが、本気で生徒と向き合うと、生徒も応じてくれ「面白くなった」と笑顔で振り返る。
○...通信制高校で不登校の生徒や保護者と関わる経験などを経て、2008年に横浜修悠館高校の立ち上げに携わり、校長を務めた。その後、湘南高校の校長や県教委で新設校の立ち上げなどにも携わる。昨年、「一歩踏み出せず苦しんでいる子どもを助けたい」。不登校の子どもを何とかしたいとの思いから、考える会の活動に参加。児童コミュニティの支援員として今の子どたちの状況を学んだ。
○...スクール名の由来は「風の谷のナウシカ」。「世界観が好き。本当の意味で新しいものを作り出そうとしたナウシカに共感した」と熱く語る。ロゴマークも風に乗ってヤマドリが風の谷を舞い上がるイメージで、生成AIで奮闘した。「やりたいことを安心してできる場にしたい」。こども食堂、学習支援と並び、「未来つなぐプロジェクト」が今夏始動する。
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