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公開日:2025.09.26

伊勢原市
トラスコ中山・丸越鋼具と災害協定
必需物資を優先的に調達

  • 左から中山社長、萩原市長、越場代表

  • 「プラネット南関東」を萩原市長に紹介する中山社長

 伊勢原市は、大規模災害発生時の物資調達に関する協定をトラスコ中山株式会社(本社・東京都)及び、丸越鋼具伊勢原株式会社(伊勢原市坪ノ内)と9月22日に締結した。この協定により、伊勢原市は災害時に市民の生活に必要な物資を、迅速かつ優先的に調達することが可能になる。

 今回の協定は、伊勢原市に拠点を置く両社の提案によって実現した。トラスコ中山は、作業工具や工場用副資材(プロツール)を扱う専門商社だ。全国に物流拠点を持ち、約62万アイテムもの豊富な在庫を誇る。2020年には市内高森に物流拠点「プラネット南関東」を構えた。一方、丸越鋼具伊勢原は機械工具の専門商社で、トラスコ中山の代理店だ。

 伊勢原市は、災害発生時には多くの物資が必要になるものの、市の備蓄だけでは対応に限界があるという課題を抱えていた。この協定は、トラスコ中山の広範な物流ネットワークと、丸越鋼具伊勢原の安定した調達力を活用することで、市民の安心と安全を確保することを目的としている。

 協定に基づいて、伊勢原市はトラスコ中山が発刊する総合カタログ「モノづくり大辞典 オレンジブック」に掲載されている生活必需物資などを丸越鋼具伊勢原に要請する。要請を受けた丸越鋼具伊勢原は、トラスコ中山から物資を確保し、伊勢原市に有償で供給する。緊急時には、市がトラスコ中山に直接要請することもできる。

 今回の協定締結は、トラスコ中山にとって全国で13例目、神奈川県内では横浜市、川崎市に次いで3例目となる。トラスコ中山の中山哲也代表取締役社長は、在庫を持つことが「いざという時に役に立つ」ことにつながると述べ、今後も社会や人の役に立つ企業でありたいという姿勢を示した。丸越鋼具伊勢原の越場琢夫代表は「長年の地域貢献に加え、非常時に地域の力になれる企業としての役割も果たしていきたい」と語った。

 萩原鉄也伊勢原市長は、近年自然災害が激化していることに触れ、「今回の協定が市民の安心と安全につながる」と期待を寄せた。協定締結式後には、物流拠点「プラネット南関東」の見学会も行われた。

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