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公開日:2025.10.03

伊勢原はるみ
新米販売始まる
販売価格は昨年の倍

  • 米の収穫をする横山さん(9月26日撮影)

  • 販売初日の様子

 伊勢原産米「はるみ」(ブランド名・阿夫利清流米)が収穫シーズンを迎えた。9月26日にはJA湘南直売所あふり〜な伊勢原店と同比々多店で新米の販売がスタート。今年の米の出来や価格高騰などについて、串橋で米の栽培を行う横山恵美子さん(67)に聞いた。

 横山さんによれば、今年の米の出来について、「各農家によって差はあるようだ」と前置きした上で、「うちは昨年並み。収穫量も気持ち多い位」と話す。昨年は猛暑による高温障害に加え、市内で初めてイネカメムシの被害が確認されたが「今年は昨年より被害が少ない」という。また販売価格が昨年比で約2倍の3900円(精米4・5kg・税別)となった今年の阿夫利清流米。横山さんは価格高騰について、「値上がりするのはありがたいが、物価高で燃料費や資材などにも影響していることを知ってほしい。価格が上がったことで消費者の米離れが進まないかが心配」と表情を曇らせる。

 委託分も含め一人で4ha(約4万平方メートル)の米を栽培している横山さん。農家に嫁いで45年、10年ほど前からは一人で米と梨を栽培している。種まきは子どもが手伝ってくれるが、田植えから収穫まで一人で行っているという。また以前、機械から転落し、アキレス腱を切るなど大けがも経験。「自然相手の作業はいろいろ大変だけれど楽しいし、やりがいがある。周りの皆が手助けしてくれるおかげで続けられている」と話す。

 全国穀物検定協会で過去に特Aランクを取得したこともある「はるみ」。横山さんによればはるみ米は高温に弱い面もあることから、新たに「にじのきらめき」の栽培も視野に入れている。高温耐性に優れた品種として開発され、収量の増加も期待できることから、作付けが広まっている期待の品種だ。「一人でできる量は限られている。いつまでできるか分からないが、体が動く限りは作りたい」と話す。

初日は開店前に行列も

 販売初日の26日、あふり〜な比々多店では新米を買い求める客で行列ができていた。列の先頭に並んでいた女性は「2袋購入した。無くなってしまうと思って1時間ほど前から並んだ。伊勢原の新米は初めてなので楽しみ」と期待を寄せていた。JA湘南の担当者によれば、昨年の伊勢原市内の農家で、JAへの出荷量は約440t、今年も同量の出荷を見込んでいる。

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