愛川町長に就任した 森川 絹枝さん 愛川町中津在住 62歳
アイデアは次から次へ
○…当選直後から40年ぶりの民間出身、県内町村でも初の女性など周囲は騒がしいが、愛川町の事を知ってもうらきっかけになればという思いで、全て前向きにとらえている。話を聞いたのは町長選挙翌日のこと。初当選の心境を「夢かなという気持ちの中で、自分に現実と言い聞かせているような感じ」と表現。一方で「職責の重さに身が引き締まる思いでもある」とも。愛川の自然をイメージし、周囲に勧められたというグリーンが良く似合う。
○…「行政運営から行政経営へ」は選挙期間中、繰り返し訴えたキーワードの1つだった。インターネット通販会社を経営する自身が、経営者の視点で町を見ると、まだまだお宝が眠っている。それを研究・発掘し、キラッと光り輝くブランドにと思いを巡らせる。気持ちは言葉に表れて「農産物だってそう、手づくり品だってそう」と、アイデアは次から次へ止まらない。マーケティング室の設置を視野に、町を外へ売り込む体制を強化させる方針だ。
○…告示の前日。事務所に行くと「森川、ちょときて」の声が。言われた通りに向かうとそこには花束とケーキがあった。自身も完全に忘れていた誕生日のサプライズ。「皆さんの心遣いに感謝、感激で」と思い出しながら涙をこぼす。町づくりについて身振り、手振りを交えて熱っぽく語る様子とは、また違った一面をのぞかせる。
○…石川県出身。本人曰く、幼い頃は人見知りで「家の中で絵を描いたり、人形遊びをしたりする子でした」と振り返る。結婚後、夫の親の店を手伝う中で人のつながりの大切さや、商売の面白さを教えてもらった。経営者として企業は人という信念がある。厳しい経済環境下でも雇用を守り続けてきたのはそのためだ。「人は石垣人は城、行政も同じ」と。読書も好きだが、癒しには、ハワイアンミュージックがお気に入り。携帯でいつでも聞けるようにしているそうだ。