清川村の在宅医療推進講演会で講師を務める 岩元 誠さん 清川遠寿病院院長 48歳
使命感いだき常に第一線
○…2月27日に清川村保健福祉センターで行う講演会のテーマは「認知症」。誰にでも起きる可能性があり、人々の関心も高いテーマだ。「今は認知症について色々な情報があふれ、誤解を招くようなものも見られます。正確な情報を伝えられたら」と語る。「何よりも、ちょっとでも心配になったら、気軽に相談してほしいですね」と柔和にほほ笑む。
○…清川遠寿病院の主な診療科目は精神科。厚木と橋本にもクリニックを展開し、認知症をはじめ、うつ、不眠など、心の悩みを抱える人たちにも救いの手を差し伸べる。人口の高齢化や複雑化する現代社会の影響など、その存在はますます重要になっている。院長を務めて10年以上。「認知症のお悩みを持つ方は増加傾向で、社会の高齢化を感じますね」と分析する。
○…生まれは兵庫県。小学3年生で今も住む横浜市へ。「悩み多き青年だった」ということもあり、若い頃から「人の心の動き」に興味を抱いた。心理学者か精神科医のどちらかを迷ったが、祖父が歯科医だったこともあり、医師の道へ。「同世代でも、最初から精神科を目指す人は珍しかったですね」と笑う。東京慈恵会医科大学を卒業。大学病院などでの勤務を経て、恩師の紹介で2005年から清川遠寿病院へ。講演での講師役など、病院の顔役を果たしつつも、今も第一線で患者と向き合う。「研究よりも、自分は臨床向きなんです。地域に必要とされる病院であることを、常に心掛けています」と、声にも充実感がみなぎる。
○…夫人と息子2人の4人家族。「自分と同じ医療の道を選んでくれたら嬉しいけれど、子どもたちには好きな道を歩んでほしい」と、優しい父親の一面も。大学ではアイスホッケーに熱中。バイクも乗りこなし「体を動かすことは大好き」。今のマイブームは自転車。自然豊かな清川は自転車でも人気で、仲間と良く走るという。お気に入りは「法論堂林道」とニコリ。