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愛川・清川 人物風土記

公開日:2018.11.16

2018国際ゴールドマスターズで60m走と100m走で1位を獲得した
中村 ひろ子さん
愛川町春日台在住 70歳

走る喜びは65歳から

 ○…10月27日と28日に奈良県で開催された「2018国際ゴールドマスターズ奈良大会」の陸上競技で、女子70歳から74歳の60m走と100m走2種目で1位を獲得した。各国から全種目で1000人以上が参加する国際大会という大舞台だが、「本番はリラックスして臨めました。60m走では9秒台もいけるかと思いましたが、10秒34でした」と振り返る。悔しさが残るのかと思いきや「この歳で走れるだけでも十分です」と、慎ましい。

 ○…陸上は65歳になってから始めた。学生時代にはテニスを経験したが、陸上競技は未知の世界。「スタートの方法から教わりました」と笑う。まっさらな状態から教わったことが功を奏したのか、町内の陸上スクールでメキメキと頭角を現した。今は週に2回から3回練習で汗を流す。走るのは5本程で、基礎体力向上にみっちりと時間を費やす。「急に変えすぎるとケガにつながりますから。練習は自分との闘いですね」と、穏やかながら芯の強さをのぞかせる。

 ○…宮城県出身。就職で川崎市に移り、結婚を機に愛川町春日台へ。夫との間に2男に恵まれた。中津で姉の仕事を手伝っていたが、65歳で定年。「何かやってみよう」と体操教室に通い、ここでコーチに声を掛けられて新たしい世界を知った。「最初は走るのがきつかった。でも、走り終わった時は本当に爽快」と、今は陸上の魅力にぞっこん。「何もやらなかったらそれまでだった。5年間やってきて、仲間もできで、メダルを取れるところまで来られた。楽しいです」と目を細める。

 ○…今年は神奈川、関東、全日本、ゴールドと、マスターズ陸上4大会で合計8個の金メダルを獲得。タイムの向上に加え、「来年は200mにも挑戦したい」と更なる目標も掲げる。

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