青年海外協力隊としてブータンで農業支援の国際協力を行う 村田 圭輔さん 愛川町中津在住 29歳
夢への道を着実に
○…2019年1月から2年間、ブータンで農業支援活動を行う。赴任地のタシガン県カンルンは、首都のあるティンプー県から約3日間かかる場所。険しい山岳地で標高も高いが、現地では敷地の森林を切り開き、畑作りから行うという。「まずは行ってみないと分かりませんね。自分にできることをやるだけです」と、豪胆な笑み。
○…生まれは相模原市。幼少の頃に愛川に移り、小学5年まで菅原小に通った。高知県や山梨県など転居が多かったが、高校を卒業して選んだのは、主にアジア・太平洋地域で農村開発などの活動を行っている国際NGO「オイスカ」が母体となっている静岡県のオイスカ開発教育専門学校だった。「進路を考えた時『普通はいやだな』と考えたんです。でも、やりたいことが見つからない」。そんな時にオープンキャンパスに参加し、すぐに進学を決めた。
○…専門学校時代にはミンダナオ島、卒業後はオイスカの職員としてフィリピンで国際協力に尽力。国内でも、宮城県岩沼市で障がい者施設に農園を作るボランティアに参加した。「農業の場合は頑張っただけ収穫として成果が目に見えるので、やりがいがわかりやすいですね」と頷く。今回のブータンでの農園づくりは、任期の2年間だけでは完成しない大きなプロジェクト。「地元の人たちが自立して事業ができるようにしていかなくてはいけませんね」と、自身に与えられた責任をしっかりと受け止める。
○…趣味は読書と写真。風景や植物などを写すニコンの一眼レフが旅の相棒だ。「いつか自分の畑を持って、外国の人を受け入れられる農園を作りたい」と、鮮明に将来像を描く。様々な経験を積み、夢の実現に向けて一歩一歩、若者は着実に進み続ける。