神奈川県内の小学生スイマーが競う「神奈川県学童学年別水泳競技大会」が10月14日に行われ、市内のスイミングクラブに通う3選手が表彰台にあがった。
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神奈中スイミングクラブ小田原の石塚夕貴さん(酒匂小)は、大会新となる1分7秒22をマークし、5年生100mバタフライを制した。長水路を見越して「体力強化」を徹底した石塚さん。自宅にある特製雲梯で、夜な夜なトレーニングを積み、力ある泳ぎを披露した。電光掲示板に映った大会新の表示をみた瞬間は驚いたが、「目標が一つクリアできた」と納得顔だ。
得意とする同背泳ぎでは前半ペースを抑え過ぎ、追い上げ叶わず3位に終わり、表彰台で悔し涙をみせる一幕も。「総合的に56点の出来かな」と収穫と新たな課題を手にした大会を振り返った。
同じプールで先輩の背中を追う黒津りしあさん(矢作小)は、2年生50mバタフライと同背泳ぎで2位に入った。「身体がよく動いてくれていた」レースでは、ともに自己新を更新。「ベストが出てうれしかった。でも次は1位をとりたい」とあどけない表情で笑う。
3才から水泳を始め、週5日の練習をこなす。現在は「身体を大きくすること」が課題で、毎日練習後に体重測定しているそう。「学校よりプールが好き」とはにかむ8歳は「まずはJOC」と次の目標に目を輝かせた。
悔しさをバネに
小田原スイミングクラブの加藤紗季さん(中村小)=写真=は、5年生100m背泳ぎで優勝。大会新まで0・03秒及ばず「とにかく悔しい」と大会を振り返るのもそのはず。同種目と合わせて出場した得意の200m個人メドレーでは「気合いが入り過ぎていた」とスタートでフライングをして失格に。加藤さんは今夏のJOCジュニアオリンピック出場も叶わず、悔しさ続きだったが県大会では2度目となる頂点。掴んだ手応えを確かな自信に変え、「来春こそはジュニアオリンピックに出場する」。今はただ、前だけを見据え水をかく。