箱根・湯河原・真鶴版
公開:2019年3月8日
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昭和史に残る軍人によるクーデター未遂「2・26事件」の現場のひとつ、湯河原の光風荘が、2月26日に特別公開され、観光客などが続々と座敷の中を見学した。83年前の1936年2月26日、この地に滞在していた前内大臣の牧野伸顕伯爵を青年将校ら8人が襲撃、銃撃戦の末に光風荘は炎上し、護衛の皆川義孝巡査が死亡した。牧野伯爵は地元消防団の助けもあり脱出した。襲撃の中心となった河野壽陸軍大尉はその後熱海の病院に収容されたが、果物ナイフで自決。
光風荘にはこの時に使われたナイフのほか、大尉の家族から寄せられた自決を促す手紙なども展示されている。当時の新聞記事などに目を凝らしていた倉重真澄さん(36・横須賀市)は「河野大尉の墓所が市内にあり、ゆかりがあった。ここには何度も来ています」と話していた。