若さあふれる舵取り役



　○…市内45クラブが加盟する伊勢原市老人クラブ連合会の会長に就任して半月が経った。「会長の仕事は多く責任も重い」と話すが「仲間と運動や勉強をするのは楽しい。皆が一緒に生きいきできるような新たな催しも企画していきたい」と意欲を燃やす。一方で、「先輩方が築かれた歴史をしっかり継承し、守っていきたい」と前を向く。



　○…市内老人クラブの会員は３千人におよぶ。公共施設での清掃奉仕をはじめ、ゲートボールやカラオケ、歴史の学習会など活動はさかんだ。連合会は市内クラブを対象にしたゲートボール大会や、教養講座を開くなどして、クラブ活動の充実を後押しする。その舵取り役が会長。ほかにも、会報作りや旅行の計画など仕事は多く、なかでも会長として最も着手すべきは会員数の増強だという。60歳以上が対象の老人会だが、加入率は現在12％ほど。「会員増は重要な課題。活動を通じて元気でいられる、仲間ができる、楽しいクラブ運営をしながら会の魅力を発信していきたい」



　○…三重県出身。高校までを地元で過ごし、就職を機に横浜へ。造船所で設計や営業に従事し、定年を機に伊勢原へ。現在は妻と２人で暮らす。地元の老人会に入ったのは64歳の時。知人に誘われたのがきっかけだった。「老人会という名前に抵抗感を持つ方もいますが、運動もボランティア活動もみな楽しく、元気いっぱいにやっています。今まで続けてきてよかった」と充実した表情をみせる。



　○…趣味は園芸。自宅の庭先には自身が育てた色とりどりのバラがきれいに咲いている。庭は忙しい日々のなかでふと一息つけ、リフレッシュできる場所だという。「園芸も好きだけどゴルフもね。時間ができたら仲間とコースに出たいな」とにっこり。穏やかな表情でうれしそうに話す姿に、若さとエネルギーを感じた。