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公開日:2016.09.09

仙石原湿原フェンス包囲案
環境省のシカ対策 地元と調整へ

  • 穂が出そろった草原 車道脇に高さ1mほどの木柵がある

  • ススキ草原などの視察に訪れた

 秋の箱根名物・ススキ草原の西側(湿原)をシカの影響から守るため、約2mの金属製フェンスで囲む案が持ち上がっている。

 仙石原湿原については、自然関連の学術関係者や行政・NGOなどによる有識者会議が昨年から会議を重ね、この夏に「シカ対策に係る提言」を決めた。

 箱根では昔は捕獲が頻繁にされていたことから100年間以上シカがいない、もしくは僅かな状態が続いていたが、80年代からシカの目撃が増えている。環境省が行った自動撮影カメラの調査などによると、芦ノ湖周辺にはほぼ全域でシカが確認されているほか、町による管理捕獲数も、平成18年には5頭以下だったのが、26年度には20頭を突破。それらのDNAを分析したところ、伊豆や丹沢、富士山など、各方向から流入していることが分かった。

 環境省の町内事務所によると、シカは雑食で何でも食べるため、県内唯一ともいえる湿原の貴重種も食べられてしまう可能性があるという。また国際観光地でもあり、銃での捕獲は難しい場所も考えられる。

 環境省側はこうした実態をうけ、高さ1・8mのフェンスで草原全体を囲む対策案を立てており、現地にサンプルを運んで色合いなども試してきた。

 一方で、地元住民や観光関係者などの間にはフェンスで囲むことで景観が変わる事や、湿原を守るための火入れ作業で危険が増すといった懸念が根強い。地元自治会関係者からは「風向きが変わり、炎の動きが変わった際にも逃げられないのでは」という声もある。

関環境副大臣「景観配慮する」

 6日に箱根町役場を訪れた関芳弘環境副大臣は「柵にもさまざまな種類がある。景観を損ねぬよう、十分配慮したい」と話した。

 シカ対策提言では、こうした柵設置や頭数や食害調査、わなや誘引捕獲などの検討が決まった。環境省側は今後、地元と協議を重ねて合意形成を図るという。

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