専門医が分かりやすく解説 目のお悩みQ&A 第3回「黒い点が飛んで見えますが大丈夫?」
黒い点、糸や虫みたいな物が飛んで見える症状、これは『飛蚊症(ひぶんしょう)』という状態です。飛蚊症は眼の中の硝子体(しょうしたい)という部分に濁りができることで現れます。多くの場合は年齢変化により元々透明な硝子体に濁りが現れる『生理的な飛蚊症』で心配ないことも多いです。この濁りは通常良くならないので症状としては続くことが多いですが、同じ症状が続くだけであれば大丈夫です。
しかし、中には病気で飛蚊症が出る場合もあります。一番気をつけなければならないのは、眼の内側の光を感じる網膜に穴があく『網膜裂孔・網膜剥離』です。網膜裂孔では暗い所でも光が見えたり、飛蚊症がどんどん強くなる、墨が流れて見えたなどの症状があることが多く、更に網膜剥離に進んでしまうと部分的に見えにくく視野が欠けるような感じになります。網膜裂孔だけであればレーザー治療で進行を止めることも可能ですが、網膜剥離になると大きな手術が必要です。
症状だけでは病気による飛蚊症かどうか区別が難しく、眼底検査による判断が必要です。検査して問題ないことも多いのですが、一定の割合で病気のある方がいます。『大丈夫かと思って実は病気だった』というよりは『病気かと心配したけれど大丈夫』と安心する方がずっとよいかと思いますので、急に飛蚊症が出た場合は一度、早めの受診をお願いします。
■たまプラーザやまぐち眼科/青葉区新石川3の14の14/【電話】045・913・0333/【URL】https://tamaplaza-eyeclinic.com
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