ロシアの軍事侵攻で昨年8月から荏田東の知人宅に避難しているウクライナ人のフィリモノバ・ラリッサさんが11日、荏田南小学校内で開かれたダンス教室の講師として子どもたちとの交流を楽しんだ。笑顔を見せる一方、自立に向けて「子どもたちにダンスを教える仕事に就きたい」と切実な思いも明かした。
ダンス教室を主催したのはNPO法人荏田南はまっ子ランド。知人を頼って荏田地区に身を寄せるラリッサさんの思いを知り、今回の企画が実現した。
ラリッサさんはウクライナ国立体育大学コーチング学部振付・ダンススポーツ学科の上席講師。ヨーロッパやロシアで人気のあるダンス「アクロバティック・ロックンロール」の指導者で、ウクライナの全国的組織連盟の会長も務める。
この日は小学生14人を相手にダンスの基礎を指導。ロックのリズムに合わせて手拍子やジャンプを披露し、子どもたちと汗を流した。スマートフォンの翻訳機能を使ってコミュニケーションを取り、時折り手厳しい言葉に変換され、笑いが起きる場面もあった。
一人娘はカナダに避難しているというラリッサさん。現在は区内の生活用品店でのアルバイトとリモート授業を行っているという。「娘はもう大人。私はこの日本が好き。とてもフレンドリーで安心でき、困っていることはない」と笑顔を見せ、「ウクライナがとても心配。戦争が早く終わることを願っている。日本や世界各国の支援に感謝している」と話した。
同NPOの横手枝美子主任は「地域の人には身近に避難者がいることを知ってほしい。日本に来てよかったと思ってもらえるように自立に向けた手助けができるといい」と話す。
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