都筑区 コラム
公開日:2023.08.24
コラム38 専門医が分かりやすく解説
目のお悩みQ&A
『硝子体手術とはどんな手術ですか?』
硝子体とは眼の奥のスペースを満たす透明な線維状の組織のことです。この硝子体を切除して病気を治す手術が"硝子体手術"で、黄斑上膜、黄斑円孔、硝子体出血、硝子体混濁、網膜剥離、糖尿病網膜症など硝子体や網膜に異常を来(きた)す様々な病気が対象になります。
麻酔は通常、眼の奥に薬を注入する球後麻酔を行います。角膜の外側3mmほどの位置に直径約0・5mmの筒を留置して手術器具を挿入し、眼の中をライトで照らして灌流液を注入しながら、カッターという器具で硝子体を切除吸引します。硝子体を取り終えた後、病気の原因により、余計な膜を剥がしたり、網膜にレーザー凝固を行ったり、剥がれた網膜を元に戻したり、必要な処置を行います。また、硝子体手術の後は白内障が進行しやすいこともあり、50歳以降では、硝子体手術の際に白内障の手術を行うこともよくあります。
手術時間は30分〜1時間程度のことが多いですが、原因疾患により2〜3時間かかることもあります。通常、硝子体を取った後、代わりに水が入った状態で終えますが、空気やガスを入れて終える時は術後にうつ伏せ姿勢が必要になることもあります。網膜剥離や出血、感染症などの合併症はありますが、手術器械と顕微鏡システムの進歩により、以前より安全に受けられるようになり、日帰りでも十分可能な手術となっています。
■たまプラーザやまぐち眼科/青葉区新石川3の14の14/【電話】045・913・0333/【URL】https://tamaplaza-eyeclinic.com
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