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旭区・瀬谷区 文化

公開日:2013.03.14

「忘れ形見」と歌う 中田作品
幸子さん 地元の合唱団で指揮

  • 練習に励むメンバーら=3月8日、泉公会堂

  • 指導する幸子さん

 「めだかの学校」や「夏の思い出」などの作曲で知られる、柏町に居を構えていた故・中田喜直さん。女声合唱団「みずばしょう」は中田作品に魅せられたメンバーが集まり、毎週、美しいハーモニーを奏でている。指揮をするのは、喜直さんの夫人・幸子さんだ。



 メンバーは40歳代から70歳代の29人。練習は週に1回、泉区の泉公会堂やテアトルフォンテで行われる。他にも合唱団の指揮を担当している幸子さんが練習に来られるのは、月に2回ほど。3月8日の練習では幸子さんも訪れ、7月に開催する定期コンサートに向けての練習が行われた。「『神様』の発声に気を付けてね」。日本語の美しさを大切に作曲していた喜直さん同様に、幸子さんも「美しい日本語に心を込めて」を信念に指揮をする。「今年は中田喜直没90年だから…」「先生、生誕90年ですよ」という会話が交わされるなど、練習の雰囲気はとても和やか。



 みずばしょうは旭区民文化センター・サンハートの開館10周年記念事業の一環として開かれたワークショップ「中田喜直 金子みすゞを歌う」が前身。集まった市民合唱団とともに喜直さんもコンサートに出演する予定だったが、直前の2000年5月3日、直腸ガンのため亡くなった。



 コンサート終了後も、「合唱を続けたい」とメンバーは、ワークショップにも協力していた幸子さんに指揮者を要請。幸子さんは「忘れ形見みたいに感じちゃって」と今日まで13年続けてきた。団長の加藤裕子さんは「指揮者は先生以外、他には考えられない。学生時代に歌った中田作品を今でも歌えることは本当にうれしい」と笑顔を見せる。



 神戸市混声合唱団の音楽監督などほかにも合唱団を指揮する幸子さんだが、地域の音楽活動も長年大切にしてきた。「皆からはいつもエネルギーをもらっている。旭区に住んで40年。これからも地域の活動に参加していきたい」と話した。



 合唱団の問い合わせは【電話】045・373・8000。

 

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